異なる文化背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 05:32 UTC 版)
アスペルガー症候群の人との結婚は、異なる文化的背景をもつ二人の人間の関係に例えられる。どちらの文化にも良い面があるが、言葉と行動に関しては違いがある。アスペルガー症候群の人との結婚でパートナーが苦しむ理由は、文化的ストレスと呼ばれる状態にある。自分のよく知っているコミュニケーション方法から切り離されたとき、文化的ストレスは生じるという。別の方法を正しいとする新しい環境に直面したときに、アイデンティティと自尊心が影響を受ける可能性がある。 外国で暮らすとき、人はふつう言葉と行動の違いは覚悟している。それに対して、アスペルガー症候群の人と結婚するときに文化的な違いには気づかない。(「#アスペルガー症候群と非アスペルガー症候群のカップルに問題が生じる理由」、「#第三者が理解しにくい理由」参照) アスペルガー症候群は病気ではないので、治療法はない。それは1つの文化であり、尊重すべきものである。誰が間違っていて誰が正しいか、ということではない。認知にはかなりの違いがあり、パートナーたちはお互いを理解するためには努力が必要なのである。 マクシーン・アストン(Maxine Aston)は、「自分のパートナーなら当然理解できるだろうとか、私の気持ちをわかってくれている、と推測するのはやめるべきだ。アスペルガー症候群のパートナーが自分の考えを理解していると期待するのは、目の見えない人になんのヒントも与えず、『私が手に持っているものを当てなさい』、と言っているようなものだ。」と指摘している。
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