甲状腺機能検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 07:40 UTC 版)
甲状腺疾患を疑った場合の検査法を以下にまとめる。 医原性(甲状腺ホルモン剤の服用、甲状腺の手術、放射線治療の既往)のもの、妊娠の有無を確認する。 甲状腺腫の性状を観察する。可能ならば超音波検査で評価する。 甲状腺疼痛の有無を確認する。 甲状腺刺激ホルモン(TSH; thyroid-stimulating hormone)、遊離チロキシン(FT4; Free thyroxine (T4))の測定を行う。この時、橋本病を疑うのならば甲状腺グロブリン抗体(TgAb)をバセドウ病を疑うのならばTSH受容体抗体を測定する。日本では食事由来ヨード摂取率の違いも関与し、橋本病ではTgAbが抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)に比べ感度が高い。 測定したTSH、FT4の値から疾患を想定することができる。TSH、FT4の値に関係なく甲状腺の疼痛が強い場合、亜急性甲状腺炎であることが多いが、未分化腫瘍内出血、亜急性化膿性甲状腺炎を視野にいれて鑑別をすすめる。チログロブリンは多様な疾患で上昇するため、鑑別診断にはあまり用いられない。
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