現代仮名遣いへの批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 04:48 UTC 版)
「歴史的仮名遣」の記事における「現代仮名遣いへの批判」の解説
第二次大戦後に行われた国語改革に対しては、批評家・劇作家の福田恆存が1960年(昭和35年)に『私の國語敎室』を書き、現代仮名遣いに論理的な矛盾があると主張し批判を行った。現代仮名遣いは表音的であるとするが、一部歴史的仮名遣を継承し、完全に発音通りであるわけではない。助詞の「は」「へ」「を」を発音通りに「わ」「え」「お」と書かないのは歴史的仮名遣を部分的にそのまま踏襲したものであるし、「え」「お」を伸ばした音の表記は歴史的仮名遣の規則に準じて定められたものである。 また福田は「現代かなづかい」の制定過程や国語審議会の体制に問題があると指摘した。その後、国語審議会から「表意主義者」4名が脱退する騒動が勃発し、表音主義者中心の体制が改められることとなった。1986年(昭和61年)に内閣から告示された「現代仮名遣い」では「歴史的仮名遣いは、我が国の歴史や文化に深いかかわりをもつものとして尊重されるべき」(「序文」)であると書かれるようになった。
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