王子の村
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:50 UTC 版)
正確な年は定かでなく1416年であるとされているが、ポルトガルの最南西端にあるサン・ヴィセンテ岬の、今日ではサグレスと呼ばれる一帯に、「王子の村」(Vila do Infante)を建設した、とされる。 この村に、造船所、気象台(天体観測所)、航海術や地図製作術を学ぶ学校などを建設し、各種の航海術や地図製作技術に大きな発展をもたらした、というものである。この時期に、当時の地図製作の権威の一人である、ジェフダ・クレスケスを招聘し、既存の地図の集成を行わせ、後の冒険の足がかりを築かせた。同時に、この港の恩恵を被ったことで、この地に程近いラゴスは造船地帯として発展を遂げた。 上記のような話が伝えられているが、この王子の村については裏付けが取れていない部分も多く、存在したこと自体は否定されていないものの、幾つかの逸話については後世の創作ではないかとの疑いもあり、特に航海学校の存在については後世の創作であるとの見方が今日では有力となっているが、1587年にフランシス・ドレーク率いるイギリス艦隊がサグレスを襲撃し、この時にエンリケ王子ゆかりの品々が破壊されているため、もはや実態は分からない。
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