獄中で刃傷事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 13:57 UTC 版)
「古谷惣吉連続殺人事件」の記事における「獄中で刃傷事件」の解説
1982年(昭和57年)12月2日に古谷は収監先・大阪拘置所内で殺人未遂事件を起こした。これは自分の可愛がっていた若い死刑囚が他の死刑囚に接近しようとしたことに嫉妬し、集会所で彼ら2人の死刑囚を隠し持っていた凶器で襲い、2人に重傷を負わせた事件だった。藤田 (2008) はその事件で古谷(同所中では「F」と表記)に襲われた被害者の死刑囚について「首筋を刺されて重傷を負ったが、救急車で外部の病院に搬送され一命を取り留めた」と述べている。 本来ならば殺人未遂罪で訴追されるような事件だったが、当時の死刑囚は原則として確定順に処刑されていたため、被害者である死刑囚2人は「仮にこの事件で古谷が起訴され、新たに裁判を受けることになれば、判決確定まで古谷の死刑執行は見送られる。一方、自分たちはそれにより死刑執行の順序が繰り上がる」と恐れ、検察官に同事件を起訴しないよう嘆願した。結局、古谷の事件に辟易していた大阪拘置所側も古谷の早期死刑執行を望んでいたことから、同事件を立件しないよう検察庁に具申したため、古谷は起訴されなかった。
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