猿蓑とは? わかりやすく解説

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さるみの【猿蓑】

読み方:さるみの

江戸中期俳諧集。6巻2冊。去来凡兆共編元禄4年(1691)刊。俳諧七部集の一。発句歌仙のほか「幻住庵記」などを収める蕉風円熟期を示すものとされる


猿蓑


猿蓑

読み方:サルミノsarumino

分野 俳諧

年代 江戸中期

作者 向井去来野沢凡兆〔編〕


猿蓑

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/04 15:15 UTC 版)

猿蓑さるみの)は、向井去来野沢凡兆が編集した俳諧撰集。半紙本2冊(乾・坤)。1691年元禄4年)7月3日、井筒屋庄兵衛刊。書名は巻頭の松尾芭蕉句「初しぐれも小蓑をほしげ也」の句に由来する[1]俳諧七部集の一つ。

概要

乾坤2冊からなり、宝井其角の序文に続き、乾には巻1~巻4まで四季発句をの順番に収め、坤には巻5として「鳶の羽も」「市中は」「灰汁桶の」「梅若菜」の四歌仙、巻6として芭蕉俳文「幻住庵記」と向井震軒による「後題」、幻住庵記訪問客や文音の発句35から成る「几右日記」を収め、内藤丈草の跋文を添える[1]。発句部は382句、入集者は118名で、野沢凡兆41句、芭蕉の40句、去来・其角の25句と続く。一句作者も73名に及び、当時の蕉門俳人が網羅される[1]。去来『俳諧問答』の「故翁奥羽の行脚より都へ越えたまひける、当門のはい諧すでに一変す。我ともがら幻住庵にになひ、杖を落柿舎に受て、略どのおもむきを得たり。瓢・さるみの是也」という記述から、幻住庵に仮寓する芭蕉のもとを去来・凡兆が訪ねたり、去来の別荘落柿舎に芭蕉を招いて指導を受けたりしながら、3人が一丸となって編集作業にあたったことがうかがえる[2]

芭蕉が監修者として全面的に関与し、森川許六が「俳諧の古今集也」(『宇陀法師』)と評したように、『おくのほそ道』行脚後の新風を具現した傑作として名高い[1][2]

脚注

  1. ^ a b c d 岡本勝 & 雲英末雄 (2006), pp. 323–324.
  2. ^ a b 佐藤勝明 (2011), p. 108.

参考文献

関連項目

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