独自の「グレード制」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 17:11 UTC 版)
「競馬の競走格付け」の記事における「独自の「グレード制」」の解説
国内の競馬や馬産業を保護しようとする国では、外国産の競走馬の出走に制約を課していた。このため、グループ制・グレード制の理念である「平等な条件での自由な出走」が叶わないため、原則として国内の格付けと国際的な格付けには互換性が認められなかった。 たとえば、カナダ、イタリア、ドイツなどの国では、自国内で独自に定めた「グループ・グレード」が国際的には認められず、「国内的にはG1だが、国際的にはG2扱い」というような取り扱いとなった。これらの取り扱いを個々に定めるため、国際間で調整がはかられ、それが国際セリ名簿基準委員会へ発展した。 日本でも、日本中央競馬会(JRA)が1984年に独自に「グレード制」を開始し、JRAの競走を独自にGIからGIIIまで格付けを行った。しかしこれはあくまでもJRA独自の格付けに過ぎず、国際的な「グレード制・グループ制」とは全く互換性のないものだった。ただし、JRAの場合にはパリミュチュエル方式を完全に導入し、地方競馬を除く大半の日本国内の競走を所管していたので、競走の施行条件や賞金などの体系と独自のグレード制の間にはしっかりとした相関関係を築くことができた。反面、JRAによる格付けはもっぱら興行的な観点に依存しており、出走馬のレベルや賞金の多寡を正しく反映していないという批判もあった。
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