特に演奏困難な第2稿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 04:57 UTC 版)
「超絶技巧練習曲」の記事における「特に演奏困難な第2稿」の解説
第2稿の「24の大練習曲」については良く演奏される第3稿に比べるとはるかに難度が高い。しかし、演奏効果は第3稿の方が高いという見識が一般的なので、第2稿がコンサートで演奏される事はほとんど無いに等しい。かの大ピアニストクラウディオ・アラウ、偉大なピアノ教師ゲンリフ・ネイガウスの2人ともが「演奏不可能」との見解で一致している。 ロベルト・シューマンの音楽エッセイ集『音楽と音楽家』には、1837年時点での「24の大練習曲集」についてのエッセイが収められており、内容は以下のようになっている。 前にも言った通り、この曲は巨匠による演奏で聴かなければならない。できる事ならば、フランツ・リスト自身による演奏がいいだろう。しかし、たとえリストが弾いても、あらゆる限界を超えたところや、得られる効果が、犠牲にされた美しさに対して、充分の償いとなっていないようなところでは、耳障りな箇所がたくさんあるだろうと思う。しかし何はともあれ、来るべき冬の彼の到着は、心から待ち遠しい。 つまり、第2稿はリスト本人の技術をもってしても、十分な表現力をこめた演奏は非常に困難ではないかとシューマンが考える程の難易度という事である。但し、このエッセイはシューマンがリストによる演奏を聴く前に書かれたものである。
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