片桐邸奥書院の場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/30 04:00 UTC 版)
淀君からその方の忠節を疑わないという手紙が届き、且元は意を決して登城せんとするが、友人の織田常真から、淀君の手紙は大野親子の陰謀であることと娘蜻蛉の自害がもたらされる。戦闘が始まった模様である。皆がいぶかるところへ石川伊豆守が駆け付け、大野親子を誅せんと戦闘をしかけ共に闘うことを勧めるが、且元はその短慮を攻め、豊臣家の内紛が徳川家に付け込まれる一因となり伊豆守の勝手な行為で自らの計画が潰れてしまったと嘆く。伊豆守は申し訳なさに自害。大野親子が攻めてくるのも時間の問題となった。且元は屋敷を立ち退くことを決意。庭の桐の葉が静かに散りゆくのを見ながら「我が名にちなむ庭前の、梧桐尽く揺落なし、蕭条たる天下の秋、ああ有情も洩れぬ栄枯盛衰、是非もなき定めじゃなあ」と嘆息する。
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