熱中症(ねっちゅうしょう)
真夏の炎天下で、激しい運動や重労働によって引き起こされる体調不全のことを熱中症という。熱けいれん、熱疲労、熱射病などの総称として使われる。
「熱けいれん」は、汗をかいて大量の塩分が失われることで、血液中の塩分不足により筋にけいれんを引き起こす。手足のしびれとなって現れることが多い。また、汗をかいて大量の水分の失うと、体内の水分とイオンが減少して脱水症状が現れる。これを「熱疲労」という。
暑い中にずっといて体温を調整する機能がまひすると、体温が過度に上昇して「熱射病」になる。熱射病は、体の中枢機能に異常をもたらし、重症になると意識障害を引き起こす。
東京消防庁の統計によると、東京都の救急車で7月から8月までに搬送された人数は、1999年は234人、2000年は356人だった。今年は、これらを上回るペースで増加しているという。
熱中症を防ぐため、作業が長時間におよぶときには途中で休憩を入れるなどの工夫をし、まめに水分を補給するのがよい。場合によっては、熱中症により命を落とすこともあるだけに、細心の注意が必要だ。
(2001.07.23更新)
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