滋賀県・琵琶湖への意識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 15:33 UTC 版)
「琵琶湖の水止めたろか」の記事における「滋賀県・琵琶湖への意識」の解説
琵琶湖の位置する滋賀県は日本最大の湖として知名度の高い琵琶湖に比べて全国的に知名度が低く、過去には 「近江県」「琵琶湖県」などに県名を変更する是非を問う世論調査を実施したこともあった。 琵琶湖は近畿地方に住む人々にとって欠かせない水源であることから「近畿の水瓶」などと呼ばれることもある。しかし滋賀県側は、1995年に稲葉稔知事が「水瓶」との表現に不快感を示す答弁をおこなうなど、琵琶湖を「水瓶」と呼ぶ表現を避けている。これは、滋賀県民にとって自県の象徴的存在である琵琶湖を、いわばたんなる貯水用ダムの一種として扱われては県民感情を大きく損なうとの理由によるものである。 滋賀県・京都府・大阪府の住民を対象にした1995年のアンケート調査によると、「琵琶湖が持つ価値」への回答として「水道用水」を選んだ人の割合は、滋賀県の58パーセントに対して2府は72パーセントと差が見られた。さらに「琵琶湖の将来に大切なもの」への回答としては、2府においては「水資源の量の確保」(49パーセント)が「水質の保全」(26パーセント)を上回ったのに対し、滋賀県においては「水資源の量の確保」(32パーセント)は「水質の保全」(42パーセント)を下回っており、意識のズレが見られる。野田 (2001, p. 232)はこの調査を参照し、滋賀県以外の住民は渇水時などには水源として琵琶湖を意識するが、普段はその存在を別段気に留めていないのだと結論づけている。
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