沿岸漂砂による海岸侵食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 15:23 UTC 版)
沿岸域には、沿岸流という汀線に平行な流れが生じている。この沿岸流と汀線に斜めに入射してくる波によって沿岸漂砂(汀線に平行な向きの砂の移動。正確に述べると、砂の移動を表すベクトルの汀線に平行な成分)が発生する。なお、漂砂の移動する沿岸域は、おおよそ水深約20mが限界であり、勾配を考えるとせいぜい沖合1kmまでであると考えられてきた。しかし、海底で発生する重力流などの流れが発生すると、勾配が緩くても流れは急にとまることがなく、場合によっては深海底にまで到達している。自然現象の把握を怠った対策を行うと、かえって侵食を招く結果となる。多くの海岸対策は、実情を把握できていないシミュレーション等に頼った対策を講じているためであると考えられる。 基準点から汀線までの距離を x s {\displaystyle x_{s}} 、x軸に直角にy軸をとると、汀線の変化は ∂ x s ∂ t = ε ∂ 2 x s ∂ y 2 {\displaystyle {\frac {\partial x_{s}}{\partial t}}=\varepsilon {\frac {\partial ^{2}x_{s}}{\partial y^{2}}}} という拡散方程式で記述される。
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