沖縄(米軍)の被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/03 15:19 UTC 版)
当時、沖縄県はアメリカ軍の占領下に置かれていた。アメリカ軍もこの台風を観測し(Typhoon "Louise" と呼ばれていた)、そのまま台湾方面に向かうと予想していたが、台風は沖縄に向かって急激に進路を変えた。9日16時に、アメリカ軍は968.5ヘクトパスカルの最低気圧を観測している。 進路の急変のため、中城湾(米軍はバックナー・ベイと呼んだ)に停泊していた米軍艦や舟艇は外海に避難することができず、狭い湾内で風速80ノットの風と、30〜35フィートの波にさらされた。結果、艦船12隻が沈没、222隻が座礁、32隻が大破した(上陸用舟艇107隻が座礁しており、もしも戦争が継続していた場合、オリンピック作戦に大きな影響が出る規模であった)。軍の建物(クォンセット・ハットと呼ばれるプレハブ建物など)の80%が倒壊し、海軍航空基地では航空機60機が破損した。米軍の人的被害は死者36人、行方不明47人、重傷100人であった。アメリカ軍にとっては沖縄上陸以来最悪の暴風であった。
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