決るとは?

きま・る【決(ま)る/極まる】

[動ラ五(四)

不確か未決定であった物事最終的にはっきりして、動かない状態になる。さだまる決定する。「方針が—・る」「有罪と—・る」

変わらないで同じである。一定している。「毎朝—・った道を通る」「買う店が—・っている」

(「…にきまっている」の形で)疑う余地がなく、当然である。きっとそうである。また、必ずそうなる。「冬は寒いに—・っている」「そんなことを言われれば、だれだって怒るに—・っている」

スポーツ勝負事で、技がうまくかかったり、ねらいどおりに運んだりする。また、勝負がつく。「背負い投げが—・る」「速攻が—・る」「東土俵で—・る」

(「きまっている」「きまってる」の形で)物事の型や服装などが、きちんとかっこうよくおさまる。さまになる。「背広が—・っている」

歌舞伎などで、演技高潮達するか、ひと区切りついたとき、役者が形をつけたままでその動きをとめる。「花道七三(しちさん)で—・る」

男女の仲がうまくまとまる。

今夜お楽しみだの、—・ったのと、一座女郎衆に言はれたが」〈洒・部屋三味線


しゃく・る【決る/×抉る/×杓る/×刳る】

《「さくる」の音変化

【一】[動ラ五(四)

中がくぼむように、えぐる。「シャベルで砂を—・る」

すくうようにして上げる。しゃくう。「船底を—・る」

あごを前に出し頭部をやや後ろに引く。「あごを—・る」

すくうようにして動かす。あやつる。「つり糸を—・る」

そそのかすおだてる

「作さんも誰かに—・られたと見えて、来なくなってしまうし」〈文・安楽鍋

[可能] しゃくれる

【二】[動ラ下二しゃくれる」の文語形


さく・る【決る/×抉る/×刳る】

[動ラ五(四)土などをすくい取るまた、掘りうがつ。掘る。

は挫(くじ)けて其先が庭の土を—・った」〈長塚・土〉


きま・る【決・極】

〔自ラ五(四)

物事がある状態に定まって、変わらないようになる。決定する。決着がつく。

黄表紙心学早染艸(1790)中「コレサ、そんなきまらぬ事をいいっこなしさ」

疑惑(1913)〈近松秋江〉「定(キマ)った収入のない上に」

② (「…にきまっている」の形で用いる) 当然である。きっと…である。

多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「叱られるってゐるから」

態度服装などがきちんとするかしこまる

歌舞伎東海道四谷怪談(1825)序幕羽織極まって来ずともの事だ

吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七「君は夏でも御苦労千万二枚重ねで乙に極まって居る」

物の型などがきちんとかっこうよくできる。ぴたりとはまる。

咄本・さとすゞめ(1777)初鰹「さしみにして一ぱいきまろふとおもった所が

(5) 歌舞伎演技踊りなどで、最高潮達したり、一区切りついたりしたとき、演者動き一瞬停止して、形をつける。

歌舞伎助六廓夜桜(1779)「唄一ぱいによろしく極る

(6) 相撲柔道剣道などで、しかけたわざが相手にうまくかかる。勝負がきまる。

(7) 野球で、投手投げボールが思ったところに行く。

(8) 男女の仲がうまく成立する。安永天明(一七七二‐八九)頃の江戸流行語

浄瑠璃神霊矢口渡(1770)四「此六蔵性根(しゃうね)を見た其上ではきまってくれるといふ腹か」

(9) きちんと無駄のない仕方である。つつましく暮らす。

洒落本北華通情(1794)「かのすひものもげいこへはひとりきてゐてもめったに出しませぬ。あのやふにきまってこそ永久なれ」


さく・る【決・抉・刳】

1 〔他ラ四〕

① 溝などを掘る。掘って穴をあけるくりぬくしゃくる

書紀720仁徳一一四月前田本訓)「羣臣、共に視て横源(よこしまうなかみ)を決(サクリ)て海に通(かよ)はせて逆流(さかふるこみ)を塞ぎ田宅(なりところ)を全せよ」

② 前へすくうようにして上げる。しゃくうしゃくる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

2 〔自ラ四〕 堤防などが切れてくずれる。決壊する。


しゃく・る【決・抉・刳】

(「さくる(決)」の変化した語)

1 〔他ラ五(四)

① 中がくぼむようにえぐる。すくいとる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

② すくうようにして上下前後左右にゆする。

浄瑠璃神霊矢口渡(1770)一「押せどしゃくれど、動ばこそ」

③ あけるために戸をすくうように動かす。戸をすくうようにしてあける。

浄瑠璃心中天の網島(1720)下「車戸明くるを人や聞付んと、しゃくって明くればしゃくって響き

④ 顎(あご)を下からすくうように動かして示す。→顎でしゃくる

浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「お政が『彼方(あっち)へ』と顋(あご)でしゃくる

(5) うまいことを言って人の気持を動かす。そそのかす扇動する。おだてる

雑俳柳多留‐五(1770)「文使るいはいさめまたしゃくり」

(6) 操縦する。あやつる。

初年兵江木の死(1920)〈細田民樹〉五「乗ってゐる初年兵が韁(たづな)でしゃくると、『ふ、ふ、ふ』と鼻を鳴らした」

2 〔自ラ下二〕 ⇒しゃくれる(決)




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