水中における光の減衰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 07:02 UTC 版)
太陽光は波長 360 nm (紫)から 750 nm (赤)の可視光を含む。海面から入射した太陽光は水による減衰を受け、水深が深くなるにつれて指数関数的に強度を減少させる。特定の深さにおける光の強度はランベルト・ベールの法則により計算できる。 清浄で深い水により、可視光は波長の長い成分から先に減衰を受ける。すなわち、赤、橙、黄色の光は浅い部分で吸収され、青や紫の光はより深い部分まで到達する。青と紫の光が他の光に比べて吸収されにくいため、深い海は目に深青に見える。 沿岸部は大洋中心の清浄な海水に比べて、より多くの植物プランクトンを含む。植物プランクトンの持つクロロフィル-a色素は光を吸収し、また植物プランクトンそのものが光を散乱させるため、沿岸部の海水は深海部よりも清浄で無くなる。クロロフィル-a色素は可視光の中では短い波長(青と紫)の光を最も強く吸収する。植物プランクトンの密度が高い沿岸部の海水は、緑色の光が最も深くまで到達するため、青緑から緑色に見える。
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