毛色の規定の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/17 01:18 UTC 版)
「アパルーサ (馬)」の記事における「毛色の規定の問題点」の解説
アパルーサ・ホース・クラブ (ApHC) とアメリカ・クォーターホース協会 (American Quarter Horse Association=AQHA) が設立したばかりの1940年代から1950年代にかけて、ほぼ豹文がない、あるいは粕毛のアパルーサをクォーターホースの繁殖計画に用いた時期がある。その当時、両親を斑文なしと登録したのに思いがけず駁毛の子どもが生まれるとクォーターホース愛好家は「素性が割れた仔 cropout」と呼んだものだった。親子関係の検査に DNA 検査を導入するまでのかなり長い年月にわたり、そのような場合に AQHA は登録を認めなかった。しかし、もしもアパルーサの条件を満たす場合は受け入れており、そうこうするうちに駁毛がアメリカン・ペイント・ホース協会の中心的な品種になっていく。有名になった Colida、Joker B、Bright Eyes Brother、Wapiti はいずれも、思いがけず生まれた駁毛である。 1970年代後半、アパルーサの毛色と登録の条件はそれまでと反対の方向に向かう。アパルーサ・ホース・クラブ (ApHC)が1982年に単色もしくは「目立った特徴のない」馬もアパルーサと認定すると決めると、アパルーサの繁殖家のあいだで大きな議論を呼ぶ 。それ以前、両親がアパルーサでも特徴的な毛色がない仔は登録を認められず、成体は承認されることがあった。ところが繁殖家の経験によると斑文のないアパルーサから斑文のある仔が何代も続けて出ることは珍しくなく、両親のどちらかが斑文があればなおさらだったのである。それに加えて斑文のない個体でも皮膚にまだらがあったり眼の強膜が白かったり蹄に縦じまがあったりなど、二次的な特徴が出ることが知られている。ApHCの決断から広がった議論は激しく、1983年にはアパルーサの繁殖家で斑文のない馬の登録に反対する人たちが別の団体アメリカ・アパルーサ協会 American Appaloosa Association を立ち上げる。
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