母親の医学的条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 11:17 UTC 版)
手術、膿瘍、癌の既往がある女性も、多くが母乳栄養可能である。しかし、乳房組織へのダメージがあると、豊胸術を含んだ乳房の手術の既往がある場合や感染がある場合は、問題が起こりうる。癌、特に乳癌と化学療法も問題になりうることが知られている。 HIV感染、AIDS、未治療で活動的な結核は母乳を通して子供に感染が移行しうる。いくつかの国々では、HIV陽性の母親が授乳することは幼児虐待扱いで捜査の対象となりうる。アメリカ合衆国では1998年に、あるHIV陽性の母親が自分の子に授乳しつづけ、子供のHIV感染予防に何らの手も打たなかったとして、ソーシャルワーカーに報告され事件となった。乳房に単純ヘルペス感染が起きている場合も授乳は避けるべきである。 乳腺炎は乳管の閉塞を原因とする乳房の炎症である。乳腺炎は乳房、乳頭の疼痛をきたし、発熱や流行性感冒様症状を引き起こしうる。乳腺炎それ自体は授乳を断念する理由にはならない。逆に、閉塞を取り除き症状を軽くするもっとも効果的な方法が子供の世話をすることであって、赤ん坊にとっても害はない。急に断乳すると乳腺炎を引き起こしたり悪化させたりする。
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