正多面体群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/11 06:51 UTC 版)
正多面体を自分自身に重ねる三次元空間中の回転操作(回転変換)全体のなす群をいう。これは三次元回転群の部分群になる。 個々のものは「正何面体群」と呼ぶが、互いに双対の正六面体群と正八面体群、正十二面体群と正二十面体群はそれぞれ群として同じものになるので、後者に代表させて、正四面体群、正八面体群、正二十面体群と呼ぶことが多い。 シュレーフリ記号を用いて{p, q}と書ける正多面体を自分自身に移す回転には次の3つのタイプがある。ただし、正四面体の場合は面の中心と頂点とが相対するので①と②が融合したものとみなす。 ① 相対する面の中心を結ぶ軸のまわりに 2π/p の整数倍回転する操作 ② 相対する頂点を結ぶ軸のまわりに 2π/q の整数倍回転する操作 ③ 相対する辺の中点を結ぶ軸のまわりに π (の整数倍)回転する操作 次の表において、①,②,③には単位元でないものの数を示した。 正多面体の変換群pq①②③単位元合計(位数)2回対称軸3回対称軸4回対称軸5回対称軸正四面体3 3 8 3 1 12 3 4 - - 正六面体4 3 9 8 6 1 24 6 4 3 - 正八面体3 4 8 9 6 1 24 6 4 3 - 正十二面体5 3 24 20 15 1 60 15 10 - 6 正二十面体3 5 20 24 15 1 60 15 10 - 6 これらの群の位数はさまざまな方法で記述できる。 位数=①の数+②の数+③の数+1 位数=面の数×p 位数=頂点の数×q 位数=1+(2-1)×2回対称軸の数+(3-1)×3回対称軸の数+(4-1)×4回対称軸の数+(5-1)×5回対称軸の数
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