正倉域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 14:39 UTC 版)
「上神主・茂原官衙遺跡」の記事における「正倉域」の解説
政庁域の南に位置する正倉域は、前述の瓦葺礎石建の大型倉庫(SB01)を中心に、50棟ほどの建物跡が確認されている。中心になる大型倉庫は瓦葺礎石建て、総柱の建物で、掘込地業を行って建てられていた。建物周囲には東西52メートル、南北36メートルの区画溝がめぐっていた。中心建物の周囲には桁行4間×梁間3間ないし桁行3間×梁間3間の総柱式の掘立柱建物跡が整然と建ち並んでいた。 大型倉庫は、ほぼすべての礎石が抜き取られていたが、規模は桁行14間×梁間4間(実長は31.4×9.0メートル)と推定された。2006年度から2013年度にかけての発掘調査で、本建物についてもくわしく再調査され、建物規模については従前の推定のとおりであることがわかった。また、2006年度から2013年度にかけての再調査により、この礎石建物ができる以前には総柱の掘立柱建物(SB171)が存在していたことがわかった。 正倉域と政庁域の間は東西方向の溝で画されているが、溝の途中に径25メートルの円墳が介在する。正倉域では少なくとも10基の円墳が削平されているが、上記の円墳1基のみが残っており、政庁域との区画のために意図的に残されたともみられる。
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