正の調節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 14:39 UTC 版)
DNA損傷条件下では、HIPK2は安定化されて正の調節を受ける。HIPK2の活性はカスパーゼ-6(英語版)の作用によって増大する。カスパーゼ-6はHIPK2をD916とD977残基で切断する。その結果、自己阻害ドメインが除去されてHIPK2の活性は増大する。HIPK2の活性はチェックポイントキナーゼの作用によっても増大する。これらのキナーゼはHIPK2関連ユビキチンリガーゼをリン酸化し、HIPK2への結合を妨げる。その結果、ユビキチン-プロテアソーム経路によるHIPK2の分解が阻害される。酸化ストレス条件下では、HIPK2のSUMO化が防がれてアセチル化が促進され、その結果アポトーシスを促進する機能が維持される。HIPK2のアセチル化は、p300(英語版)を介して行われる。HIPK2のT880とS882のリン酸化は他のキナーゼまたは自己リン酸化によって行われ、PIN1(英語版)のリクルートとHIPK2の安定化がもたらされ、その結果HIPK2のアポトーシス機能は増大する。
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