歌・朗読と舞台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:43 UTC 版)
シリーズの出版に加えて、物語のなかにしばしば登場するプーの詩(鼻歌)は、フレーザー・シムソンによって曲が付けられ、1929年に『プーの鼻歌』としてミルンの序文つきで出版されている。シムソンはチェルシーでのミルン家の隣人であり、『ぼくたちがとてもちいさかったころ』『ぼくたちは六歳』の詩にもそれぞれ曲をつけている。これらの詩や鼻歌は、高名なバリトン歌手であったディル・スミスをはじめ、ヴェラ・リン、ロバート・ティアーなど様々なプロの歌手がレコードやテープに吹き込んだ。 プーの物語ははじめから朗読されることを意識して書かれていたということもあり、『クマのプーさん』の出版前にドナルド・カスロップがラジオで朗読したのをはじめとして、物語の朗読レコードやテープも数多く作られた。A.A.ミルン自身の朗読レコードも作られたが、クリストファー・ミルンは父の朗読を「一本調子」と評している。BBCのラジオ放送ではノーマン・シェリーがプーの役を演じたが、A.A.ミルンは彼の演技を高く評価し、ミルンの葬儀では彼によるミルンの詩の朗読・歌唱が行われた。 物語の人気に答えて、プーの物語は舞台化も行われ、まだ幼いクリストファー・ミルンもチャリティーのマチネー興行に自分役で何度も登場した。しかしマスコミの取材がクリストファーやミルン家に殺到するようになったことは、後述するようにミルンが児童文学から身を引くことを決める一因となった。
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