欧州中央銀行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 05:48 UTC 版)
詳細は「欧州中央銀行」を参照 通貨ユーロにかかわる政策はドイツのフランクフルト・アム・マインにある欧州中央銀行が担っている。欧州中央銀行は1998年6月1日に設立された機関である。実際の業務が開始されたのは、通貨統合の実施によって各国の中央銀行の業務を引き継いだ1999年1月1日のことである。欧州中央銀行は欧州連合の機能に関する条約第127条によって物価安定の確保に努め、また加盟国の経済政策を支えるという使命を持っている。このほかにも金融政策の決定と実施、加盟国の公的外貨準備の管理、外国為替市場への介入、市場への資金供給、円滑な決済の促進を担っている。欧州中央銀行の独立性を維持するために、欧州中央銀行および各国の中央銀行は加盟国政府の指示を受け入れることが禁止されている。欧州中央銀行に法的独立性が与えられているのは、欧州中央銀行が紙幣発行を一手に担う、つまり欧州中央銀行はユーロのマネーサプライに影響力を持っており、財政の不足額を補うためにマネーサプライを増やすということを避けるためである。欧州中央銀行の独立性が確保されなければユーロに対する信頼が失われ、通貨が不安定になる。 欧州中央銀行は各国の中央銀行とともに欧州中央銀行制度を作っている。欧州中央銀行の政策決定は、欧州中央銀行の役員会とユーロ圏各国の中央銀行総裁で構成される政策理事会が担う。欧州中央銀行の役員会は総裁、副総裁、理事4人で構成され、いずれも任期は8年でユーロ圏各国が選任し、再任は認められていない。
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