欧州世界における語義の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 09:08 UTC 版)
「ネーション」の記事における「欧州世界における語義の変遷」の解説
リーア・グリーンフェルドによれば英語としての nation は以下のような五段階の変化を経てきた。 ローマ帝国時代にはnatioは同一の地域からやってきた、通常ローマ市民権を持たない異邦人の集団 (a group of foreigners) を指し、主として軽蔑的な含意があった。 中世には大学の成立以後、nationは同郷学生団を指し、彼らが論争を常としたことから、意見を共にする党派 (a community of opinion) をも指すようになった。 続いて、nationが、聖堂参事会 (church council) における党派に適用された結果、その構成員が聖俗の領主などであったことから、エリートの含みを持つようになった。 16世紀初期のイングランドで、nationは主権を有する人民 (a sovereign people) を指すようになった。 そうしてその他の国の人々がnationを自らを呼ぶのに用いるようになった後に、nationが指す対象はさらに変わり、一群の特有の人々 (a unique people) の意味になった。
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