模擬上段ステージ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/24 23:06 UTC 版)
模擬上段ステージは、クリーヴランドのグレン研究センターでNASAの職員によって製造された。輸送上の制限(道路や川の橋の高さ)のため、高さ2.9m、幅5.5mの11個の鉄製の部品として製造された。形や質量、重心は、アレスIの中央ステージからサービスモジュールの頂上までを模擬したものである。液体水素と液体酸素のタンクの質量中心は、鉄製のバラストを使って模擬された。 模擬上段ステージには、温度計、振動計、熱センサー、音響センサー等が取り付けられ、ミッションの目的に必要な基礎データが集められた。また、飛行をコントロールするFault Tolerant Inertial Navigation Unit (FTINU)も備えられ、安定性のためにバラストの下に置かれた。地上の管制員は、乗組員のハッチを通じてFTINUにアクセスすることができ、そこには回転制御システムも格納されている。模擬上段ステージのそれぞれの構成部分にはハシゴと環状のプラットフォームがついていて、センサーやケーブルにアクセスできる。また、これらは、乗組員がケネディ宇宙センター第39発射施設からアレスI-Xの上段に上るためにも用いられる。
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