様々な形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 20:31 UTC 版)
以下の質問形式は何らかの前提を含んでいる。 多重質問 (loaded question) 被質問者が異議を申し立てずに答えた場合、ある告発を認めたことになるような前提を含んだ質問である。たとえば「お前はまだ奥さんを虐待しているのか?」という質問がある。多重質問は質問者が真であると信じていることを被質問者に認めさせる罠である。実際にその前提が真かどうかとは無関係である。 おべっか (buttering-up) 2つの質問を同時にするもので、1つは被質問者が「はい」と答えたくなるもので、もう1つは質問者が「はい」と答えてほしいものである。たとえば「あなたはいい人で私に5ドル貸してくれますか?」という質問がある。 (誤謬ではない)複雑な質問 それを聞いた人が簡単に合意できるような前提を含んだ質問。たとえば「イギリスの女王は誰か?」という質問は、イギリスという地名があるという前提と、そこには女王がいるという前提を含んでいる(どちらも真である)。 誤謬的な複雑な質問 一方「フランス国王は誰か?」という質問は、そもそも、現在フランスには国王がいないため前提が偽であり、誤謬である。しかし、この質問に答えることで回答者が告発されたり非難されるわけではないため、多重質問ではない。 暗黙のジレンマ(誤謬ではない) 否定しても肯定してもジレンマに陥る結果になる「ひっかけ質問」の一形式。たとえば、上司が部下に対して「お前はここでやっていけると思っているのか?」と聞いた場合、肯定応答したとしてもクビになるかどうかとは無関係である。この形式の質問は相手に会話を促す目的で使われる。
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