桜花の吉野山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 04:16 UTC 版)
吉野山は平安時代頃から桜が植え続けられてきた。特に桜が数多く集まる所があり、いずれも一目千本と呼ばれ山下の北から山上の南へと順に下千本・中千本・上千本・奥千本と呼ばれている。植えられている桜の種類は、ほとんどが白山桜(シロヤマザクラ)であり、その数は約3万本にも及ぶという。これらの桜は、4月初旬から末にかけて、山下の下千本から順に山上へと開花してゆく。この時期の吉野山は花見客で大変、賑わう。 下千本 - 近鉄吉野駅から山上へ上がる七曲坂周辺にあたる。 中千本 - 五郎兵衛茶屋から如意輪寺にかけての一帯。 上千本 - 火の見櫓から花矢倉にかけての坂周辺にあたる。吉野水分神社も含むとする説と、吉野水分神社は奥千本とする説がある。 奥千本 - 高城山付近・金峯神社付近と苔清水・西行庵付近。 かつては高城山から金峯神社にかけても数多くの桜樹があり名所であったというが、現在は自然災害や、戦前の一時期に杉桧への配置植林を行ったため、高城山や苔清水・西行庵付近に僅かに残る桜の林以外は、杉桧の林に変わっている。金峯神社参道の坂道の両側の桜は2010年頃にそれまでの木を伐採して植え替えられたもので、既に花を咲かせるようになっている。苔清水・西行庵付近が従来奥千本で最も大規模なの桜の林であったが、それでも桜の木は100本以下であった。周辺は杉林であったが2015年頃から伐採して、代わりに桜が1000本植えられたため、将来は名実ともに奥千本となる。
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