枕中記とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 文芸 > 伝奇小説 > 枕中記の意味・解説 

ちんちゅうき【枕中記】

読み方:ちんちゅうき

中国伝奇小説。唐の沈既済の著。800年ごろ成立邯鄲(かんたん)の青年盧生(ろせい)が、茶店道士から借りて昼寝をし、自分生涯夢を見て栄達はかなさを知る話。「邯鄲の枕」「黄梁(こうりょう)一炊の夢」の故事として知られる


枕中記

作者狩野あざみ

収載図書御伽草子―妖かしの宴 3
出版社PHP研究所
刊行年月2001.11
シリーズ名PHP文庫


枕中記

作者黒田真美子

収載図書中国古典小説選唐代2 5 枕中記・娃伝・伝他
出版社明治書院
刊行年月2006.6


枕中記

作者陳舜臣

収載図書ものがたり 唐代伝寄
出版社中央公論新社
刊行年月2008.12
シリーズ名中公文庫


枕中記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/08 14:05 UTC 版)

枕中記』(ちんちゅうき)は、中国伝奇小説である[1]。作者は沈既済(しんきせい)。

概要

著者の沈既済は、8世紀後半頃の人である。蘇州呉県の人で、薬を調達する礼部員外郎となった。

主人公の盧生が、邯鄲の都の宿屋で道士の呂翁に出会い、枕を授けられる。その枕で眠りについたところが、自分が立身出世を果たし、栄達の限りを尽くしたすえに子孫に囲まれ大往生するまでの出来事を夢みた。だが目覚めてみればそこは元の宿屋で、主人が火にかけていたの飯すら炊きあがっていない、ほんの一時の夢見だった。ここに盧生は人生の儚さを悟った、という話である。

邯鄲の枕」「黄粱の一炊」「邯鄲の夢」の故事として、広く知られている。また、代の湯顕祖が著わした戯曲の『邯鄲記(中国語版)』は、この『枕中記』を元にして作られたものである。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:枕中記

所収

  • 文苑英華』卷八百三十三 枕中記の条、中国語版ウィキソースは未完(2017年10月)
  • 太平広記』卷八十二 異人二 呂翁の条、『文苑英華』では物語の年代が開元7年となっているのに対し、こちらは開元19年となっている。魯迅『唐宋伝奇集』は『文苑英華』を選んでいる。 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:太平廣記/卷第082#.E5.91.82.E7.BF.81

参考文献

注・出典

  1. ^ 日本語訳は、今村与志雄 訳、前野直彬 訳 がある。唐宋伝奇集 上『3 邯鄲夢の枕―枕中記』 今村与志雄 訳、1988年 岩波文庫 ISBN 978-4003203811、p.82-99 。中国古典文学大系24 六朝・唐・宋小説選 『枕の中の世界の話』 前野直彬 訳 1968年 平凡社 ISBN 978-4582312249 p.160-163 。



枕中記と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「枕中記」の関連用語

枕中記のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



枕中記のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの枕中記 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS