東北線列車正面衝突事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 22:45 UTC 版)
「日本の鉄道事故 (1949年以前)」の記事における「東北線列車正面衝突事故」の解説
1916年(大正5年)11月29日 東北本線(現・青い森鉄道線)下田駅 - 古間木駅(現・三沢駅)間(当時向山駅は未開業)で、下り臨時旅客列車と上り貨物列車が正面衝突。軍隊入営兵士ら29名が死亡した。 当時、東北本線は単線で通票閉塞方式をとっていた。当日夜、古間木駅助役と駅員1人が勤務時間中に外出し飲酒した。先に戻ってきた駅員は下り臨時旅客列車の運転の連絡を受けて閉塞扱いをしたのち就寝し、駅に戻った助役も寝てしまった。その後、下り臨時旅客列車の運転を知らされていない別の駅員が、到着した上り貨物列車に渡す通票が見当たらないために助役を起こして指示を仰いだ。泥酔した助役は閉塞機から通票が取り出せないのは故障だと判断し、針金を差し込む不正操作で通票を取り出して上り貨物列車に渡し発車させてしまった。当時の閉塞機は通票が引っかかって取り出せなくなる故障が時として起こっており、その際は針金などを差し込んで通票を取り出していたが、この事故を機に、不正扱いができないよう閉塞機の改良が進んだ。
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