東グータ攻略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 07:01 UTC 版)
「ロシア連邦航空宇宙軍によるシリア空爆」の記事における「東グータ攻略」の解説
ISILが壊滅すると、シリア政府軍はダマスカス周辺の反体制派攻略に乗り出した。2018年2月、シリア人権監視団はシリア政府軍の攻勢が展開されている東グータの反体制派支配地で、ロシア空軍が空爆を行っていると主張した(ロシア側は否定した)。それから1ヶ月ほどで東グータの8割以上は政府軍に制圧され、反体制派の支配地は3つに分断された。 4月、ドゥーマ市に追い詰められた反体制派に化学兵器が使用されたと報道された。化学攻撃への対応を巡り、米ロ両国が国連安保理で決議案を提出したが、ともに否決された。14日、米英仏は制裁としてダマスカス近郊などの化学兵器関連とされる施設3カ所に、艦船からのトマホークやB-1などを用いて105発ものミサイルを撃ち込んだ。 しかし、NATO軍介入を呼び込むことで逆転に懸けた反体制派の意図に反し、NATOの軍事作戦は懲罰の意味合い程度の単発的なミサイル攻撃に留まり、直後にシリア政府軍がドゥーマ市の奪還と東グータ全域の制圧を発表した。 東グータ陥落に伴い、反体制派がアサド政権中枢のダマスカス官庁街を攻撃する手段を完全に失った事で、アサド政権の存続は確定的となり、アサド政権打倒を目指して始まったシリア内戦は事実上の終焉を迎えた。
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