村木厚子の取り調べ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 07:05 UTC 版)
報道によれば、國井は、遠藤裕介に替わって村木厚子を取り調べたが、村木の話を一切聞かず、自身の考える事件のストーリーを延々と説明し、調書を作成するために口述をはじめたとされる。國井は、その調書をプリントアウトもせずに「これに署名しますか」と迫ったとされ、村木が、「まったく私が話していない内容だし、私の責任について何とでも読める。いやらしく感じる」と断ると、その文章を消去したとされる。 國井は、連日拘置所に村木を訪問し、「僕はあなたのことが心配だから来てるんですよ。否認を続けると裁判で厳しいことになるから」、「執行猶予がつけば大した罪ではない」、「昔、担当した事件で、非常に有力な証拠を握っていながら、取り調べのときには明かさず、裁判でその証拠をつきつけて、有罪にしたことがあるんですよ」と恫喝して、自白を強要したとされる。 同じ拘置所内に死刑判決を受けていた林真須美が拘置されていたため、國井は、和歌山毒物カレー事件を例にだし、村木に、「あの事件だって、本当に彼女がやったのか、実際のところは分からないですよね」といい、冤罪でも有罪となって、重い罪となることを暗示して、自白を強要した。 村木によれば、國井は、「真実は誰にも分らない。だから、いろいろな人の話を重ねていって、一番色が濃く重なり合うところを真実だとするしかない」と発言し、これを聞いた村木は、「本当の真実かどうかは、自分たちにとって重要ではないと告白している。こういう感覚で人を罪に問う仕事に就くのはとても危険と感じた」と述懐している。
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