木のスケート靴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 01:49 UTC 版)
14世紀のオランダでは骨に代わって木がスケート靴に使われるようになる。これには9世紀に北欧からヴァイキングがオランダにもたらしたという説もあり、1555年にオラウス・マグヌスが著した『北方民族文化誌』にも、ストック状のものを舵取りに使い、スケート靴というよりは短いスキー板に近い道具を使って滑走する極北地方の人々を描いた木版画がある。 オランダの聖女リドヴィナはスケート中に転倒したのがきっかけで病床に伏すことになったと伝えられている。これは14世紀のオランダで大衆の娯楽として、また女性の間にもスケートが普及していたことを示すもので、15世紀の木版画では先の尖ったスケート靴をはいた姿でその様子が描かれている。 16世紀フランドルの画家ピーテル・ブリューゲルは、冬の風景をテーマとした一連の作品の中にスケートをする人々を描いている。『ベツレヘムの人口調査』(1566年)では、子どもたちがソリ遊びをする凍った川の岸辺で、スケート靴をはくためにしゃがみこんでいる人物の姿を見ることができる。この絵に描かれたスケートは、板状のものを金具で補強し、先端は細く尖って上を向いている。この人物はその板の上に自分の足を靴をはいたまま載せて、紐で足を固定している。 また、中国には竹を使ったスケート靴があった。
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