最低年次支払
【英】: annual minimum payment
鉱業権などの付与者あるいは地主に対して、年間最低額の支払を保証するため合意された金額をいう。通常、商業生産開始前はレンタルに相当し、商業生産開始後にはロイヤルティに相当する。ロイヤルティだけについての年間最低保証額は、「最低保証ロイヤルティ」(minimum guaranteed royalty)と呼ばれる。第二次世界大戦後は、中東を中心とする産油国との新しい利権協定にこの規定が広く行われるようになった。例えば、1948 年の Getty Oil(旧称 Pacific Western)とサウジアラビアとの協定では、最低支払額は調印時から年間 1 百万ドル、1948 年改定されたアラムコ(Aramco)の利権協定ではロイヤルティの最低保証額は年間 2 百万ドル、1957 ~ 58 年のアラビア石油(株)とサウジアラビア、クウェート両国との各利権協定では、最低支払金額はそれぞれ年間 1.5 百万ドルとされている。1961 年の Kuwait Shell Petroleum Development Co. の利権協定では、ロイヤルティは正常輸出開始前は 5 シリング/トン、開始後は総生産量の 12.5 %となっているが、正常輸出開始後の最低年次支払額は 2 百万ポンド・プラス・ロイヤルティとされている。インドネシアでは、1961 年の Asamera Oil との生産物分与協定や 1963 年の大手諸会社との開発請負協定では、政府への支払は操業利益(原油総生産価額―総原価)の 60 %と原油総生産価額の 20 %のいずれか多い方とされているが、後者は対政府支払の最低保証額となっている。その後の生産物分与協定では最低支払の規定はない。 |

最低年次支払と同じ種類の言葉
- 最低年次支払のページへのリンク