更なる研究と深まる存在の疑問視
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 09:29 UTC 版)
「グリーゼ581g」の記事における「更なる研究と深まる存在の疑問視」の解説
2012年に観測結果の再分析が行われ、ボーグトはグリーゼ581gがグリーゼ581から0.13AU離れた軌道を32日で公転している地球の2.2倍以上の質量を持つ。4%以下ではあるが、存在しない可能性があると結論付けた。 2014年にはdも存在しない可能性が指摘された。さらにこの研究でポール・ロバートソンらのチームはグリーゼ581gの存在がグリーゼ581dの軌道離心率に依存すると結論付けたドップラー分光法では主星のスペクトルの変化で惑星が存在するか確認するが、グリーゼ581gの場合、スペクトルの変化があまりにも小さかった。また、ロバートソンはボーグトやバトラーの分析には説得力がなく、恒星が揺れるパターンの存在自体も疑わしいと主張した。しかし、ロバートソンのチームは観測結果に誤りはなく、恒星の揺れと思われたパターンは惑星ではなく磁場の揺らぎ、いわゆる黒点の可能性が高いとした。グリーゼ581の自転周期は約130日だが、グリーゼ581d(公転周期:66.671±0.948日)とgの公転周期のそれぞれ2倍と4倍に近い値になる。そして、ロバートソンらのチームが磁場の揺らぎの影響のみで恒星の揺れのパターンを補正するとdとgの存在を示す恒星の揺れのパターンが完全に消滅することが明らかとなった。そのため、現在ではグリーゼ581gが存在する可能性はかなり低いとされている。
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