映画撮影中の死亡事故
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1991年9月22日、井筒が監督を務める映画『東方見聞録』の撮影中に、エキストラとして出演していた当時21歳の俳優がロケ現場である静岡県駿東郡小山町上野で溺死する事故が発生した。この現場には滝つぼに落ちるシーンの撮影のため、川の流れを利用した水深2メートルの大がかりなセットが組まれていた。この俳優は総重量約8kgの鎧を着用した状態でセットに入ったところ、増水していた流れにのまれ意識不明の重体となり病院へ運ばれたが翌日死亡した。同年11月、遺族が業務上過失致死罪で告訴。演技上の安全を確保する義務を怠ったとして井筒と助監督が書類送検された。 事故後も撮影は続行されたが、事故が報じられて社会問題となり1992年5月18日に予定されていた公開は中止された。この影響が大きく製作会社であるディレクターズ・カンパニーは1992年に倒産。事故死したエキストラの遺族が起こした裁判で井筒側は敗訴、遺族への補償金3000万円以上は井筒が支払うこととした。 井筒は1993年に仙頭武則の依頼により『突然炎のごとく』で監督業に復帰。『東方見聞録』は1993年8月1日にビデオ発売された。
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