日本・ハワイ間、日本・グアム間の路線

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日本・ハワイ間、日本・グアム間の路線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/10/23 15:39 UTC 版)

日本・ハワイ、日本・グアム間の航空路線（にほん・ハワイ、にほん・グアムかんのこうくうろせん）では、日本とハワイやグアムの間を結ぶ商用航空路線をめぐる歴史や背景、現状の運航概況をまとめる。

歴史

戦前

• 1939年4月、大日本航空が、横浜港-サイパン-パラオ間で、定期航空路線を開設。
• 1940年3月、大日本航空が、横浜（根岸飛行場）-サイパン-パラオ間で、定期航空路線を開設。

黎明期

• 1947年9月、パンアメリカン航空が中部太平洋路線（東京 - ホノルル - サンフランシスコ）を開設。
• 1954年2月2日、日本航空が、東京/羽田-サンフランシスコ線の経由地として、ホノルルに就航した。
• 1959年5月28日、日本航空が、東京-ホノルル経由-ロサンゼルス線を開設。
• 1967年5月1日、パンアメリカン航空が東京-グアム線を開設。
• 1968年2月、パンアメリカン航空が、東京-グアム経由-シドニー線を開設。
• 1968年5月16日、コンチネンタル航空が、沖縄/那覇-ホノルル線に就航。
• 1969年6月1日、パンアメリカン航空が、東京-大阪経由-グアム線を開設。
• 1970年7月1日、日本航空が、ボーイング747型機を東京-ホノルル線に就航。
• 1970年10月1日、日本航空が、東京-グアム線を開設。
• 1971年9月、日本航空が、大阪-グアム線を開設。
• 1971年10月31日、パンアメリカン航空の東京-グアム線にボーイング747の投入が開始された。
• 1976年8月、エア・ミクロネシア（後のコンチネンタル・ミクロネシア）が東京-サイパンの直行便を開設。
• 1977年10月1日、日本航空の東京-グアム線が、サイパン経由となる。
• 1977年10月1日、コンチネンタル航空が、東京-サイパン-グアム線を開設。
• 1978年4月1日、日本航空が、大阪国際-東京/羽田経由-ホノルル線を開設。
• 1978年10月、パンアメリカン航空が、大阪-ホノルル線を開設。

成田空港への移管

• 1978年、新東京国際空港（現・成田国際空港）が開港し、東京のハワイ路線は、全便が成田発着となる。
• 1979年12月、エアナウルが、鹿児島-グアム線を開設。
• 1980年4月25日、ノースウエスト航空が、大阪-ホノルル線を開設。
• 1981年3月23日、日本航空が札幌/新千歳-東京/成田-ホノルル線を開設。新千歳空港初の国際線となる。
• 1981年4月30日、ノースウエスト航空が、東京-グアム線を開設。
• 1981年6月6日、日本航空が、福岡-東京/成田-ホノルル線を開設。
• 1982年11月11日、全日本空輸がグアムへのチャーター便を運航。
• 1983年4月1日、コンチネンタル航空が、名古屋発着のグアム線、サイパン線を開設。
• 1984年より、日本航空がホノルルマラソンの冠スポンサーとなる。
• 1984年3月18日、コンチネンタル航空が、東京/成田-グアム線を開設。
• 1984年9月24日、全日本空輸が、福岡-ホノルル間でチャーター便運航を開始。
• 1985年7月、日本アジア航空が、東京/成田-グアム線を開設。
• 1986年2月12日、パンアメリカン航空が太平洋路線より撤退。既存路線や機材・以遠権などはユナイテッド航空に売却された。
• 1986年3月3日、全日本空輸が初の国際線定期便として、ロッキード L-1011 トライスターで東京/成田 - グアム線を開設。
• 1986年4月4日、日本航空が、名古屋/小牧-ホノルル線を開設。
• 1987年6月1日、コンチネンタル航空が、福岡-グアム/サイパン線を開設。
• 1988年4月22日、コンチネンタル航空が、沖縄/那覇-グアム線を開設。
• 1988年5月2日、ユナイテッド航空が、大阪/伊丹-ホノルル線を開設。
• 1989年6月1日、ノースウエスト航空が、東京/成田-サイパン線を開設。
• 1989年11月3日、日本航空が、名古屋/小牧-（サイパン）-グアム線を開設。
• 1989年11月16日、全日本空輸が、東京/成田-サイパン線を開設。
• 1990年7月2日、コンチネンタル航空が、札幌/新千歳-グアム/サイパン線開設。
• 1990年7月9日、コンチネンタル航空が、仙台-グアム/サイパン線開設。
• 1991年2月1日、アメリカウエスト航空が、KLMの中古機材を導入して、名古屋-ホノルル線就航。
• 1991年5月14日、ハワイアン航空が、福岡-ホノルル線を開設。
• 1991年6月3日、日本エアシステムが、東京/成田-ホノルル線を開設。
• 1991年8月1日、ノースウエスト航空が、名古屋-グアム-サイパン線開設。
• 1991年8月5日、ノースウエスト航空が、福岡-グアム/サイパン線開設。
• 1991年9月11日、全日本空輸が、初のホノルル路線として、名古屋/小牧-ホノルル線を開設。
• 1991年12月25日、日本アジア航空が、名古屋-サイパン経由-グアム線を開設。
• 1992年2月2日、日本航空が、福岡-ホノルル線就航。
• 1922年2月3日、日本航空が、札幌-ホノルル線就航。
• 1992年4月16日、ノースウエスト航空が、名古屋-ホノルル線就航。
• 1992年10月4日、コンチネンタル航空が、沖縄/那覇-グアム線就航。

地方発着路線拡大

• 1994年6月、日本航空が、ハワイ、グアム、サイパン、オーストラリアなどのリゾート路線において「リゾッチャ」キャンペーンを開始。
• 1994年11月9日、日本航空が、仙台-ホノルル線に就航。
• 1994年12月1日、ユナイテッド航空が、大阪-グアム/サイパン線開設。
• 1994年12月21日、全日本空輸が、大阪-グアム線に就航。
• 1996年6月2日、日本航空が、東京/成田-コナ線を開設。
• 1997年2月1日、全日本空輸が、名古屋-ホノルル線に就航。
• 1997年6月5日、全日本空輸が、広島-グアム線を開設。
• 1998年4月2日、日本航空が、広島-ホノルル線を開設。
• 1998年7月、コンチネンタル航空が、新潟-グアム線、岡山-グアム線を開設。
• 1998年10月4日、全日本空輸が、東京/成田-ホノルル線を開設。
• 1998年12月19日、日本航空が、新潟-ホノルル線を開設。
• 1999年4月1日、日本航空が、名古屋-グアム線を開設。
• 2000年3月26日、全日本空輸が、大阪/関西-ホノルル線を開設。
• 2000年11月2日、全日本空輸が、東京/羽田-グアム線のチャーター便運航を開始。
• 2005年4月7日、コンチネンタル航空が、広島-グアム線に就航。
• 2005年10月1日、ノースウエスト航空が、大阪-サイパン、大阪-グアム線開設。
• 2005年11月1日、ノースウエスト航空が、名古屋-グアム線を開設。
• 2008年12月17日、大韓航空が以遠権を行使して、ソウル/仁川-大阪/関西-グアム線開設。
• 2008年12月19日、アシアナ航空が以遠権を行使して、ソウル/仁川-大阪/関西-サイパン線開設。
• 2010年10月22日、デルタ航空が、名古屋/中部-ホノルル線に就航。

羽田空港路線再開

• 2010年10月31日、羽田空港への国際線発着が再開され、日本航空、全日本空輸が、東京/羽田-ホノルル線を開設。
• 2010年11月17日、ハワイアン航空が、東京/羽田-ホノルル線開設。
• 2011年7月13日、ハワイアン航空が、大阪/関西-ホノルル線開設。
• 2011年8月11日、フライ・ミクロネシアが、名古屋/中部-サイパン線就航。
• 2011年9月28日、コンチネンタル航空が、沖縄/那覇-グアム線を開設。
• 2011年12月28日、デルタ航空が、福岡-ホノルル線を開設。
• 2012年4月16日、ハワイアン航空が、福岡-ホノルル路線を開設。
• 2012年10月30日、ハワイアン航空が、新千歳-ホノルル線を開設。

以遠権路線の大量開設

• 2013年3月31日、大韓航空が以遠権を行使して、東京/成田-ホノルル線(KE1便/2便)を開設した。
• 2013年6月25日、ハワイアン航空が、札幌/新千歳-ホノルル線を仙台経由に変更（2015年10月まで）。
• 2013年8月1日、スターフライヤーが、北九州-グアム線でチャーター便運航を開始。
• 2015年10月1日、韓国のLCCティーウェイ航空が以遠権を行使して、大阪/関西-グアム線を開設した。
• 2016年7月22日、ハワイアン航空が、東京/成田-ホノルル線を運行開始。
• 2016年12月20日、ハワイアン航空が、東京/羽田-コナ線を運航開始。
• 2017年6月28日、エアアジアXが、クアラルンプール-大阪/関西-ホノルル線開設。
• 2017年9月15日、日本航空が、季節運航の東京/成田-ホノルル線、コナ線を開設。
• 2017年10月29日、香港エクスプレスが以遠権を行使して、中部-グアム線に就航。
• 2017年12月19日、スクートが以遠権を行使して、シンガポール-大阪/関西-ホノルル線開設。
• 2018年7月21日、済州航空が以遠権を行使して、大阪/関西-グアム線に就航。
• 2019年5月24日より、全日本空輸が成田-ホノルル線専用機材として、世界最大の旅客機エアバスA380を導入。
• 2019年11月26日、ハワイアン航空が、福岡-ホノルル線を再開。
• 2019年11月29日、スカイマークが初の国際定期便として、東京/成田-サイパン線を開設。

コロナ渦以降

• 2020年3月29日、日本航空が、東京/羽田-ホノルル線を開設。
• 2020年12月19日、JALグループの長距離LCCであるZIPAIR Tokyoが、東京/成田-ホノルル線を開設。
• 2022年9月1日、ユナイテッド航空が、東京/成田-サイパン線に就航。
• 2023年10月28日、デルタ航空が、東京/羽田-ホノルル線を開設。
• 2024年4月、大韓航空が、以遠権を行使した東京/成田-ホノルル線(KE1便/2便)を再開する予定だったが、計画は延期された。
• 2024年5月1日より、ユナイテッド航空が東京/羽田-グアム線を開設した。ハワイアン航空が返上した羽田空港発着枠を使用している。
• 2024年秋から、ユナイテッド航空が、グアムベースのボーイング737-800を使用して、成田空港をハブとしたアジア地域への以遠権路線を拡大している。（高雄、ウランバートル、パラオなど）

現在の運航概況

運航会社

分類		ハワイ路線	グアム路線
フルサービスキャリア	ワンワールド加盟	日本航空
		ハワイアン航空
	スカイチーム加盟	デルタ航空
	スターアライアンス加盟	全日本空輸	ユナイテッド航空
格安航空会社		ZIPAIR Tokyo	スカイマーク（サイパン線、運休中）
第三国エアライン（以遠権）		大韓航空（運休中）	ティーウェイ航空（運休）

日本航空

日本航空はかつてからハワイ、グアム地域のリゾート路線に力を入れている。

2025年10月現在、ホノルル発着路線は、国外では最多となる4路線（羽田、成田、関西、中部）を運航している。かつては仙台や広島、新潟などの地方空港からも運航し、合計1日10便運航した時代もあったが、2025年現在は1日6便程度運行している。さらに、グアム線、季節運航のコナ線も運航している。また、1984年より、ホノルルマラソンの冠スポンサーも務めている。

グアムではパイロット養成も行っており、それまでの下地島空港に代わり、2014年より実機（主にボーイング737）による離発着訓練を実施している。

全日本空輸

全日本空輸は、ハワイ路線で圧倒的なシェアを誇る日本航空にシェアを握られ、需要獲得に苦しんでいた。そのため、2019年5月より、世界最大の旅客機エアバスA380（FLYING HONUという愛称で、ホノルルで神聖な生き物とされる亀の特別塗装を施した）を、成田-ホノルル線専用機材として導入し、ハワイ路線のシェア拡大を狙っている。巨大機材のエアバスA380を毎日2便運航し、東京-ホノルルでは提供座席数第1位となったが、搭乗率に苦しんでいる面もある。

ユナイテッド航空

ユナイテッド航空は、米本土との日米路線だけでなく、グアムをベースとしたボーイング737-800での日本路線も多数運航している。2024年秋からは、グアムベースのボーイング737-800を使用して、成田空港をハブとしたアジア地域への以遠権路線を拡大している。（高雄、ウランバートル、パラオなど）

スカイマーク（運休中）

2019年11月29日、スカイマーク初の国際定期便として、東京/成田-サイパン線を開設した。しかし、コロナウイルス感染拡大によるパンデミックで運休に追い込まれた。コロナ渦を終えて、路線再開を検討する動きも出ているが、ユナイテッド航空が新たに東京/成田-サイパン線を開設したこともあって、再開の計画は2025年現在発表されていない。

• 2022年6月、マリアナ政府観光局の理事が、スカイマークの東京/成田-サイパン線をめぐり、スカイマーク側と再開が約束できていと表明した。
• 2022年9月には、サイパンのラルフトーレス知事が、スカイマークがサイパン線の再開に関心があることを明らかにした。
• 2025年2月19日、マリアナ政府観光局(MVA)と、東京/成田-サイパン線再開の可能性について、スカイマーク本社にて協議を行った。
• 2025年10月4日より、スカイマークがコロナ後初の国際チャーター便として、神戸-台北/桃園線を運航した。当初、チャーター便の運航路線の候補にサイパン線もあったこともあり、サイパン線再開の期待も高まっている。