日本に現存する最古の外壁タイル総貼り建築・名和昆虫研究所記念館
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「久田吉之助」の記事における「日本に現存する最古の外壁タイル総貼り建築・名和昆虫研究所記念館」の解説
1907年(明治40年)竣工の名和記念昆虫館(岐阜県岐阜市・武田五一設計)の為に無釉湿式淡黄色タイルを焼成した。同建築は、現存する外壁タイル総貼り洋風建築としては日本最古とされる。武田五一も昆虫採集の徒であり、「昆虫翁」として知られた在野の昆虫学者・名和靖に師事していた関係でこの設計を引き受け、昆虫の装飾テラコッタを久田吉之助に製作させて、ファサードに掲げた。主棟の鬼飾りは、アゲハチョウをモチーフにしたテラコッタ、玄関の庇の上は日本固有種のムカシヤンマ(当時の呼び名はギフヤマトンボ)を象ったテラコッタである。特にムカシヤンマの造形は中胸背の特徴を捉えて正確であり、久田と名和靖との間で相当綿密な打ち合わせがあったことを伺わせ、久田吉之助の卓越した技術と真摯な取り組みを今に伝えている。
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