日射計のトレーサビリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/02 06:00 UTC 版)
日射計のトレーサビリティは、WRR(World Radiometric Reference:世界放射基準)を国際標準としている。WRRはスイスのダボスにあるWRC(世界放射センター)が維持管理している。WRRはWRCが所有する6台の絶対放射計(直達日射計の一種で、直達日射量の絶対測定が可能なもの)を世界準器群として、これの測定値を国際標準としている。 日本では、気象庁が国内標準となる絶対放射計を保有しており、五年ごとにWRRとの比較観測を行って、その精度を維持している。 日本国内では、気象庁が行う日射量観測が国内標準にトレーサブルである事は勿論、気象庁以外の機関が観測を行う場合にも、直達日射計については「気象測器等委託検定規則」(昭和28年2月14日運輸省令第77号)に基づく委託検定、全天日射計については「気象測器検定規則」(平成14年3月26日国土交通省令第25号)に基づく検定により、国内標準にトレーサブルな校正を受けることができる。 日本では、気象業務法及び気象測器検定規則により、公共的な気象観測には検定に合格した電気式日射計を用いることが義務付けられているが、ここで規定されている「電気式日射計」とは全天電気式日射計を示している。直達電気式日射計については、気象測器等委託検定規則(昭和二十八年十二月十四日運輸省令第七十七号)に基づき、気象庁に検定を委託することが出来る。
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