新アッシリア帝国の宗教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 05:20 UTC 版)
「メソポタミア神話」の記事における「新アッシリア帝国の宗教」の解説
新アッシリア帝国の宗教はアッシリアの王を中心に展開される。この時代、王権は神権(the idea of divine mandate)の考え方とよくリンクしている。アッシリアの王は、神と同一視されていたわけではないが、主神アッシュールの第一の僕と考えられていた。すなわち司祭が、神々は現在の支配者に満足している、と人々を納得させていられる限りにおいては、王の権威は絶対的であった。アッシュール(都市)とその周囲に住んでいたアッシリア人にとってこのシステムはとても自然で、逆にアッシリアの支配に置かれた民族、特に小さい都市国家に暮らす人々にとっては斬新なシステムであった。やがてアッシュールはローカルな都市の守護神から、広大なアッシリア帝国の主神へと大出世を果たす。その範囲は北はコーカサス、アルメニアから南はエジプト、ヌビア、アラビア半島まで、西はキプロス、地中海東部から東は中央イランに及んだ。青銅器時代後期からアッシュールの守護神であったアッシュールは常にバビロンの守護神マルドゥクとライバル関係にあった。アッシュールへの信仰は肥沃な三日月地帯の大部分にまたがり、アッシリアの王はこのアッシュールの民に忠誠を要求することができた。
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