数体と有限体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/20 01:40 UTC 版)
数体と函数体との類似(英語版)(function field analogy)は非常に重要で、函数体との類似は、19世紀に数体の整数環が代数曲線やコンパクトリーマン面の点や消えた数体の「無限点の座(infinite places)を加えたアフィン座標環に似ていることが発見された。この考え方は、さらに詳しく、大域体はすべて同じ基礎の上に扱うことができるということに現われている。さらに、複素数体上の楕円曲面も数体上の代数体上の楕円曲線と非常によく似ている。数体上の定理の大半が、有限体上の函数体の上で成り立つという事実である。有限体上の函数体での類似は、数体の定理に比較して容易に証明することができることが多い。(例えば、有限体上の既約多項式での類似を参照。)この類似の脈絡では、数体と函数体のことを大域体と呼ぶことが多い。 有限体上の函数体の研究は、暗号理論や誤りコード訂正への応用を持っている。例えば、楕円曲線の函数体(公開鍵暗号のための重要な数学的ツール)は代数函数体である。 有理数体上の函数体はガロアの逆問題(英語版)を解くことに重要な役割を果たす。
※この「数体と有限体」の解説は、「代数函数体」の解説の一部です。
「数体と有限体」を含む「代数函数体」の記事については、「代数函数体」の概要を参照ください。
- 数体と有限体のページへのリンク