改良日本式かまど「エンザロ・ジコ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 14:00 UTC 版)
「岸田袈裟」の記事における「改良日本式かまど「エンザロ・ジコ」」の解説
岸田は1991年にJICAのボランティアとして人口抑制教育のためにケニヤ西部、ヴィクトリア湖畔のエンザロ(Enzaro)村に赴く。1年半の調査の結果、人口抑制教育を村に浸透させるためには乳児死亡率の減少が先だと考えた岸田は1993年、自らが遠野市で生活していた頃の経験をもとに、エンザロ村の主婦たちに現地の材料で日本式の竈(かまど)を作って調理することを教えた。この竈は、現地で従来行われていた裸火での調理に比べて熱効率に優れることや、鍋をかける口を3つ備えているため複数の調理を同時に行えるほか、薪も従来の4分の1で済むなどの利点もある。これにより、水の煮沸消毒が従来よりも容易になり、いつでも衛生的な湯冷ましを飲めるようになった結果、現地の衛生状態が劇的に向上し、同時期に行われていた井戸掘り活動などの成果もあって、5歳未満の幼児の死亡率が7人に1人から135人(かまど導入後5年間にエンザロ村で出生した子どもの全数)に1人まで減少した。また、かまど導入前5年間の出生数は283人だったことから、当初の目的である人口抑制についても、一定の成果を収めたといえる。日本式の竈は従来のアフリカの竈と異なり、無理な姿勢でかがまなくても立ったままで調理ができることから、主婦達の腰痛が減って健康的になるという利点ももたらしている。 「Kamado Jiko」も参照
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