抗RANKL抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:18 UTC 版)
デノスマブ - 抗RANKL抗体である。 破骨細胞の分化・成熟・活性化シグナルであるreceptor activator of nuclear factor κβ ligand(RANKL)に結合することにより、破骨細胞の活動を抑制し、骨吸収を抑制する。半年に1回、筋肉注射する。 破骨細胞の活動を強力に抑制するため、カルシウムの貯蔵庫としての役目を果たしている骨からのカルシウム供給が滞るため、血中のカルシウムが低下し易い。したがって、原則としてビタミンD・カルシウム・マグネシウムの合剤(デノタス錠)の併用が必要である。非常に高い骨密度の改善効果を持つ。 デノスマブ投与中止後に多発性椎体骨折が起きることがあり、中止する際にはビスホスホネート製剤などを使用することが望まれる。添付文書上も「本剤治療中止後、骨吸収が一過性に亢進し、多発性椎体骨折があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、本剤治療中止後に骨吸収抑制薬の使用を考慮すること。」と記されている。 なお多発性骨髄腫、固形癌骨転移、骨巨細胞腫に対する適応がある「ランマーク」は成分が同等だが、用量や投与間隔が異なっており、骨粗鬆症への適応はないので注意が必要である。
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