抗菌スペクトルと感性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/25 06:22 UTC 版)
「ホスホマイシン」の記事における「抗菌スペクトルと感性」の解説
ホスホマイシンの抗菌活性はグラム陽性菌とグラム陰性菌の両方に対して有効であり、E. faecalis、E. coli、シトロバクター属、プロテウス属等のグラム陰性菌を殺菌できる。低pH環境下ではより活性が強く、尿中に未変化の活性体が排泄されるので尿路病原菌起因性の予防・治療に適している。 注目すべき点は、S. saprophyticus、クレブシエラ属、エンテロバクター属に対する活性一定ではないので、最小発育阻止濃度(MIC)を確認した上で用いるべきである点であろう。他の抗生物質と交差耐性を持たないので、基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)を産生する病原体に対する活性は、特にESBL産生型E. coli において良好または著効である。 ホスホマイシンに感性の起因菌による単純性尿路感染症に対する臨床データがある。しかし、感性の判断基準である64mg/Lは全身性感染症については適用すべきでない。欧州抗菌薬感受性試験委員会(EUCAST)は、感性の基準として32mg/Lを採用している。
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