抗てんかん薬としての注意点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 14:15 UTC 版)
「バルプロ酸ナトリウム」の記事における「抗てんかん薬としての注意点」の解説
これは抗てんかん薬全般に言える話だが、その連用中において、投与量の急激な減少ないし中止により、てんかん重積状態が発生する危険が有る。つまり、それまで脳の神経細胞の興奮を薬物で抑え込んでいたのに、それが弱くなった結果、てんかんの強烈な発作が起きる可能性が出る。このため、バルプロ酸の場合も、何らかの理由で減量や中止が必要になった場合は、慎重に行う必要がある。 また、バルプロ酸は過量投薬のリスクが高く、治療薬物モニタリングが必要である。 FDAは2008年に、199の二重盲検試験を分析し、データに用いられた24週間では、抗てんかん薬服用時の自殺念慮や自殺企図が2倍(てんかん用途では3.5倍、精神科では1.5倍)に高まることを警告した(それ以上の期間は単に未調査)。2009年4月23日以降、アメリカ合衆国で認可されていた全ての抗てんかん薬に、警告表示が追加された。なお、日本でもバルプロ酸ナトリウムには、自殺企図の既往や自殺念慮を有する患者への使用に関する注意書きが添えられた。
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