投射神経細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/10 02:07 UTC 版)
新線条体の投射神経細胞は 中型有棘神経細胞(中型有棘ニューロン、medium-sized spiny neuron, または medium spiny neuron, MSN)と呼ばれる。GABA作動性で、樹状突起に密な棘突起をもち、細胞体の大きさが中程度(20μmほど)。ラットの新線条体の神経細胞の95%を占めると言われる。GABAの他に、エンケファリンやダイノルフィンなどのオピオイドや、P物質などのペプチドを産生する。生体内での発火頻度が低いのが特徴とされる。ウレタン麻酔下では膜電位がDOWN状態とUP状態のふたつの状態を1Hz前後で遷移することが知られる。DOWN状態では、内向き整流性カリウムチャネルKIR2の働きによって、過分極側でカリウムイオンの流入が生じる内向き整流性を顕著に示し、カリウムイオンの膜電位が反転電位付近の値をとる。 いくつかの矛盾する報告もあるものの、現在では線条体の投射ニューロン(中型有棘ニューロン)は、直接路と間接路のふたつの経路を構成する2群に分類できるという見方が有力である。下記、出力の項を参照。
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