眼窩前頭皮質の意欲に与える影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 19:28 UTC 版)
「眼窩前頭皮質」の記事における「眼窩前頭皮質の意欲に与える影響」の解説
oDASS(光遺伝学的ドーパミン自己刺激)とは、マウスがレバーを引くと、そのマウスのドーパミン神経が光遺伝学的に刺激されるシステムである。要するにレバーを引くと快感が得られるということである。本説明のoDASSには電気ショックが伴っている。oDASSを行っているマウスの眼窩前頭皮質から、背側線条体に投射する神経細胞の活動をPhiberPhotometoryで記録したところ、図のようになった。oDASSの途中で電気ショックが与えられることがあるような設定にする。電気ショックに屈することなくレバーを引き続けたほうのマウスの神経活動が紫で、罰に屈してレバーを引かなくなったマウスの神経活動が緑である。赤いブロックは電気刺激の時間のを示している。レバー押し後の、眼窩前頭皮質から背側線条体に行く神経細胞の活動は、くじけないマウスの方が高く、くじけてしまうマウスの方では低い。さらに、oDASSを行っているマウスの眼窩前頭皮質から背側線条体に投射する神経の活動を光遺伝学的に抑制すると、くじけないマウスの割合が低下するということも分かった。 さらに、高カロリー液を摂取した際に活動した眼窩前頭皮質の細胞だけを、二光子励起顕微鏡を使って活性化したところ、高カロリー液を摂取するために過ごす時間が増えた。これは、摂食によって活性化された細胞は、因果的に摂食を促すということである。また、子供のマウスとの関わったときに活動した眼窩前頭皮質の細胞だけを、二光子励起顕微鏡を使って活性化したところ、高カロリー液を摂取するために過ごす時間が減った。これは、社会的交流によって活性化された細胞は、因果的に摂食を妨げるということである。
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