手術の同値性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/29 05:16 UTC 版)
2つのデーン手術によって得られる多様体が同相であるとき、それらの手術は同値であると考える(これは明らかに同値関係である)。絡み目 L の鏡像を L* とするとき、L に沿った係数 r の有理手術と、L*に沿った係数 -r の有理手術は同値となる。よって両手型絡み目の場合は係数の符号を反転させても手術としては等しいことになる。 カービーの定理によると、2つの3次元球面への整数手術が同値であるとき、またそのときに限って、その2つの手術を表す枠付き絡み目が次のようなカービー移動(kirby move)と呼ばれる変形と同位変形の有限回の組み合わせによって移りあう。カービーの定理の証明は難しく、4次元セルフ理論と呼ばれるものを使う。 カービー移動I 枠付き絡み目に、係数±1の自明な結び目を、ほかの成分と絡まないようにしてつけ加える変形、または逆に除去する変形 カービー移動II 枠付き絡み目の中の係数 n の成分と係数 k の成分について、係数 n の成分を係数 k の成分に沿うように延長すると同時にその係数を n+k にする変形、またはその逆の変形 また、2種類のカービー移動の代わりにフェン・ルーク移動(Fenn-Rourke move)と呼ばれる1種類の枠付き絡み目の変形を使ってもよい。
※この「手術の同値性」の解説は、「デーン手術」の解説の一部です。
「手術の同値性」を含む「デーン手術」の記事については、「デーン手術」の概要を参照ください。
- 手術の同値性のページへのリンク