戦時における戦域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 03:52 UTC 版)
カール・フォン・クラウゼヴィッツは、著書『戦争論』において、Kriegstheaterという用語(17世紀の古いラテン語のtheatrum belliを翻訳したもの)を次のように定義している。 戦争が展開する空間のうち、その境界線が防護されており、一種の独立性を有する区域を言い表したものである。この防護は、要塞であることもあれば、天然の要害であることもあり、或いはその戦争に属する他の戦場から遠く隔っているという状態自体の場合もある。単なる全体の一部ではなくて、それ自体ひとつの小さな全体なのである。その結果、他の戦場で生じた変化は、直接的な影響を与えることはなく、間接的な程度のものとなる。その概念を適当に述べようとすると、彼我の一方の軍は前進して他方は後退する、また一方は攻勢に出て他方は守勢を取る、というように仮定される。しかし、このように明確に定義された概念は、普遍的な適用ができないので、ここでは単に区別線を示すために使用されている。
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