性と接合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 06:22 UTC 版)
一倍体には a 細胞と α 細胞という2種類の性(接合型と呼ぶ)が存在する。a 細胞どうし、α 細胞どうしは接合しない。a 細胞と α 細胞はそれぞれ a ファクターと α ファクターという特有の性ホルモン(フェロモン)を分泌しており、お互いが十分に近接して相手のフェロモンを細胞膜上の受容体で感知すると、通常の増殖を停止し接合をはじめる。互いの方向に向かい細胞が伸長し、互いの細胞膜、続いて核が融合し、二倍体の細胞となる。 接合型は MAT 遺伝子によって決定される。MAT 遺伝子には MAT a と MAT α の二種類があり、それぞれ接合型に対応している。またこれらはホメオボックスを含むタンパク質をコードしている。野生にいる酵母の一倍体細胞は、出芽する度に MAT 遺伝子座にある遺伝子が変わり、これにより娘細胞の接合型を変化させるホモタリズムと呼ばれる生活環をもつ。生物学の研究で通常用いられる実験室株の一倍体細胞の接合型は、何度出芽しても不変であり、ヘテロタリズム(自家不和合性)と呼ばれる。
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