廣瀬惟然とは? わかりやすく解説

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ひろせ‐いぜん〔‐ヰゼン〕【広瀬惟然】

読み方:ひろせいぜん

[?〜1711]江戸前期俳人美濃の人。通称、源之丞。別号素牛落人など。芭蕉門人。師の没後諸国放浪新奇軽妙な句風口語調も試み一茶らの先駆とされる編著藤の実」「二葉集」など。


広瀬惟然

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/30 17:45 UTC 版)

広瀬 惟然(ひろせ いぜん / ひろせ いねん[1]慶安元年(1648年)? - 宝永8年2月9日1711年3月27日))は江戸時代俳人である。

生涯

美濃国関(現・岐阜県関市)に酒造業の三男として生まれた。通称は源之丞。別号は、素牛、鳥落人、風羅堂、風羅坊[2]、湖南人、梅花仏など[3]。14歳の時、名古屋の商家、藤本屋に養子に入るが、貞享3年(1686年)39歳の時、妻子を捨てて関に戻り出家した。貞享5年(1688年)6月、松尾芭蕉が『笈の小文』の旅を終え、岐阜に逗留した折に芭蕉と出会い門下となった。翌年にも『奥の細道』の旅を終えた芭蕉を大垣に訪ね、その後関西に滞在した芭蕉に近侍した。元禄7年(1694年)、素牛の号で『藤の実』を刊行する。芭蕉没後は「奥の細道」の逆順路の旅などもした。元禄15年(1702年)ころから芭蕉の発句を和賛に仕立てた「風羅念仏」を唱えて芭蕉を追善行脚した。晩年は美濃に戻り、弁慶庵に住んだ。

惟然の口語調俳句

惟然の俳句には擬音まじりや、口語調の俳句があることが特徴である。以下に例を示す。

  • 水鳥やむかふの岸へつういつうい
  • 水さつと鳥よふはふはふうはふは
  • きりぎりすさあとらまへたはあとんた

撰集

  • 素牛 編『藤の実』井筒屋庄兵衛板、1694(元禄7年)。 [4]
  • 惟然 編『二葉集(じえふしふ、じようしゅう) 天巻』井筒屋庄兵衛板、1702(元禄15年)。 [5]
  • 惟然 編『二葉集(じえふしふ、じようしゅう) 地巻』井筒屋庄兵衛板、1703(元禄16年)。 [6]

顕彰

関市には、弁慶庵-惟然記念館があり、惟然の偉業を偲ぶための作品や俳諧関係の文献が展示されている。 関市西日吉町50番地1。関善光寺の隣り。 アクセスは、
・岐阜バス新関バス停・徒歩10分
・長良川鉄道・関駅下車・徒歩5分

脚注

  1. ^ 鈴木『俳人惟然の研究』、5 - 7頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1213608/1/32 
  2. ^ 鈴木『俳人惟然の研究』、5頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1213608/1/32 
  3. ^ 小学館『日本古典文学全集 42 近世俳句俳文集』(1972,55)
  4. ^ 藤の実』集英社〈古典俳文学大系 6、蕉門俳諧集 1 所収〉、1972年、350 - 368頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12456850/1/180 
  5. ^ 惟然 編『二葉集(じえふしふ、じようしゅう) 天巻』集英社〈古典俳文学大系 7、蕉門俳諧集 2 所収〉、1971年、344 - 368頁https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/12456854/1/177 
  6. ^ 惟然 編『二葉集(じえふしふ、じようしゅう) 地巻』集英社〈古典俳文学大系 7、蕉門俳諧集 2 所収〉、1971年、369 - 391頁https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/12456854/1/189 

参考文献




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