序列化の認識率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 20:24 UTC 版)
2016年に愛知教育大学の教育学者の石田靖彦は、大学生117名を対象に小学校から高校までの学級内の人間関係を回想させた上で,グループ間における非公式なステイタスの序列として定義される「スクールカースト」が存在したかを検証した。同性グループに対する序列化の認識率は,中学校でもっとも高く男子で77%,女子で87%が少しはあったと回答した。小学校でも男子で54%,女子で72%が少しはあったと回答しており,女子では小学校でもグループ間の序列化が行われていることが示された。高校では男子で67%,女子で62%で中学校よりも低下していた。 序列の認識が中学校でもっとも高かった理由として、石田はいくつかの先行研究を踏まえ、児童期から青年期にかけての友人関係の発達的変化を理由として挙げた。他方、中学校にくらべて高校時代で序列化の認識が低下していた理由については、石田は高校入試による選抜のため、学級内の生徒の多様性が小中学校より低いからではないかと推測した。ただし、当研究の調査対象者は国立大学に所属する大学生であり、平均以上の学力を有する高校に偏っていると考えられることから、当研究の結果が他の高校に一般化できるかは疑問の余地があるとした。
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